狭山事件三者協議で進展 証拠・リストの開示を

狭山事件の第18回三者協議が6月13日にひらかれた。これまでプライバシーを理由に検察が開示を拒否してきた筆跡関係の証拠や「証拠リスト」の開示について一歩前進した協議となった。

これまで検察側は筆跡関係の未開示証拠について、プライバシーの問題などを理由に開示を拒否してきた。しかし今回は弁護人には直接開示できないが、裁判所に提出する用意があると回答。いったん裁判所に提出した上で、裁判所がプライバシーの問題を判断し弁護側に開示するかどうかを検討することになった。

また証拠リストについては弁護団は番号が抜けているものについて開示を求めていること、法制審議会でも「証拠リスト」開示の法制化の議論が進められていること、どんな証拠があるかわからないなかで証拠を特定しろといわれても限界があることなどを主張。これを受けて前向きに検討が進められることになった。

さらに弁護団からは自白調書と録音テープの落差が歴然としており、弁護団の反訳書、浜田鑑定書を十分に検討してほしいと申し入れた。

次回の第19回三者協議は8月下旬に行われる予定。証拠開示やリストの開示に向けた流れを一層推し進めるためにも、世論を大きくひろげていこう。