部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
コラム | 2015年1月5日
2015年という新しい年を迎えた。
昨年、年の瀬が押し迫る30日に大阪都構想を巡り議論の舞台となっている大阪府市の法定協議会が再開された。
急転直下、法定協が開催されたのは昨年の10月に大阪府・市両議会で自民や民主、公明などの反対多数で否決した協定書案を、再び議題に上げるためだ。一端、否決されたものが再び議題となることは異例中の異例であるが、いうまでもなくこれは公明党の方針転換によるものである。
公明党は見解で「協定書には反対するが、住民投票の実施には賛成する」としている。しかし、この態度変更によって、葬り去られようとしていた都構想が、再び、表舞台に登場したことになる。
なぜ、公明党がここに来て、態度変更したのか。
大晦日の毎日新聞には、「公明『寝返り』再始動」「協定書反対 採決は賛成」などの見出しが躍り、本文では、「衆院選の結果を見れば、維新とこのまま対立するのは大阪の公明にとってマイナスだ」「住民投票の実施には協定書議案が府市両議会で可決されなければならない。しかし、公明は府市両議会で、協定書の中身について反対してきた経緯がある。このため、『協定書に反対の姿勢は変わらないが、最終的には住民が決定すべきだ』として、議案の採決に賛成するという分かりにくい対応をとることになった」と記されている。
公明の「分かりにくい対応」によって都構想の法定協論議は維新ペースに一転し、そのことによって、1月13日には府市両議会での協定書案採決が現実味を帯び、5月17日に大阪市民による住民投票実施という日程が浮上してきた。
まったくといっていいほど有権者不在、市民不在の論議といわざるをえない。
実施されようとしている住民投票は、現在の大阪市24区を特別区の5つに再編・解体するという協定書案について市民の賛否を問うものであって、結果、賛成多数になったからといって、大阪都が実現するわけではない。
大阪都を実現するには法律を再度変えなければならないなど、大きな難関がいまだ多数存在しているにもかかわらず、中身の論議は棚上げされ、都構想というお題目だけが連呼されている。
有権者や市民のほとんどは、住民投票は、府民すべてに参加の資格があり、しかも大阪都構想の是非を問う住民投票だと思っているのではないだろうか。ここは、懇切ていねいに、特別区とは?、財源は?、職員数は?、事務分担は?などの説明があってこその住民投票である。政争の具にしてはならないことは言うまでもない。
わたしたちは、都構想反対だけでは、活路を見いだせないと思っている。府市による二重行政の解消、大阪市を解体せずとも発展する区行政とはいかなるものかなど、こちらサイドの大阪再生案を練り上げなければならないと思っている。都構想があたかも改革の象徴のように響いているのは、中身ではなく分かりやすいネーミングにすぎない。しかし、単に都構想に反対するだけでは、守旧派のレッテルを拭うことは無理だ。こちら側からの大阪再生案を保守も革新も超えて、もうひとつの大阪の未来予想図として描いてみたいと思っている。
それこそ、まさに新年の正夢だ。