部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
ニュース | 2018年3月10日
第75回全国大会が3月3、4日の2日間、東京都港区の日本消防会館を主会場にひらかれ全国から636人が参加。「部落差別解消推進法」の具体化、事件から55年目を迎えた狭山再審闘争などに全力をあげることを決意した。
あいさつした組坂繁之委員長は「部落差別解消推進法の制定から1年。部落差別を真正面から捉えた画期的なこの法律にしっかりと魂を入れていく。今年は世界人権宣言から70年。人権と平和、民主主義、環境が守られるように全力をあげる。狭山事件の新証拠を広く世論に訴え今年こそ再審の実現をかちとろう」と訴えた。
来賓では各政党、中央実行委、狭山弁護団の代表があいさつ。自民党からは「部落差別解消推進法」の制定に尽力した二階敏博幹事長が自民党幹事長としてはじめて全国大会に出席。「(部落差別解消推進法に)いまなお差別が存在し、国・自治体の責務を書き込んだことは画期的。被害者救済など不十分なことも承知しているが、まずは法にもとづいてとりくんでいくことが大事。問題解決へ力をつくすことをお誓い申し上げる」とのべた。
立憲民主党の枝野幸男代表は「今国会では立憲主義の本旨をふまえない改憲の危険性が高まっている。人権の根本に立憲主義がある。断固闘う決意だ。部落差別解消推進法をしっかりと運用するなかで全面的な解決を実現したい。狭山事件から55年、司法改革をふくめいっしょに闘いを進めていきたい」と強調した。
石川一雄さんは「いよいよ大詰めを迎えた。今年中には決定が出ると期待している。証拠を見てもらえば無実は明らかだ」、早智子さんは「科学の力で無実が明らかにされている。待ち望んだ春は近い」とさらなる支援を訴えた。
活動方針では▽改憲を阻止し、人権と平和、民主主義の確立に向けて全力をあげる▽「部落差別解消推進法」具体化、部落解放・人権行政の推進▽狭山事件55年、新証拠を武器に石川無罪の世論を拡げる▽差別糾弾闘争を強化、協働のとりくみを前進させる▽都府県連のネットワークづくり、次代の人材育成にとりくむなどを強調している。
2年に1回の役員選挙がおこなわれ、2日目全体会で新役員を代表して組坂繁之委員長があいさつし「被差別団体を糾合して救済法を実現したい。なんとか今年中に石川さんの見えない手錠をはずしたい。多くの人の人権を守る闘いをやってきた誇りと自覚をもって全力をあげてがんばる」と決意をのべた。