部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
ニュース | 2022年4月25日
栃木県宇都宮市の行政書士が戸籍謄本などを不正に取得していたとして昨年8月、兵庫県警に逮捕された問題でこの行政書士によって大阪府内で296件(294件からのちに訂正)の戸籍・住民票などが取得されていたことがわかった。大阪府が不正請求が確認されたことを受けて、府内での影響を把握することを目的に任意で調査を実施してわかったもの。府内43市町村のうち42市町村から回答があった。
この行政書士は探偵業者からの依頼で他人の戸籍謄本や住民票を不正に入手したとして、昨年8月24日、戸籍法違反などの疑いで兵庫県警に逮捕された。
報道によると2016年からの約5年間で全国の探偵55社から依頼を受けて、1通2万~4万円の報酬で約3500回にわたって、戸籍謄本や住民票を不正に入手。計約7000万円の報酬を得ていたとみられている。
戸籍謄本などを本人以外が取得する場合は委任状が必要だが、弁護士、司法書士、行政書士などの8士業については「職務上請求書」を使うことで本人が同意することなく請求することができる。
この行政書士は戸籍等を入手できるとの「営業」のファクスを全国の探偵・興信所に送信し、「販路」を広げていたと見られており、「職務上請求書」という制度の欠陥が改めて浮き彫りとなっている。
こうした不正を見抜き、未然に防止するために全国の市町村で「登録型本人通知制度」が導入されている。第三者から戸籍や住民票などの請求があった場合に本人に知らせる制度で2009年に全国で初めて大阪狭山市で導入され、全国に広がった。しかしその名称のとおり「事前に登録した人」にしか通知はされず、登録者も1%に満たないのが現状だ。
一部の自治体では事前の登録や不正の有無を問わず、第三者が取得すれば通知する「全通知」の制度を導入するところもでてきており、府連では自治体との交渉・政策懇談などを通じて「全通知制度」の実現を求めていく。