部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
ニュース | 2012年10月30日
大阪府・市の補助金打ち切り方針で存続の危機にある大阪人権博物館(リバティおおさか)は10月4日、同館で記者会見を行い、引き続き公的補助の継続を求めつつ、企業・団体や個人から寄付を募って存続をめざすことを発表した。6日には「リバティおおさかの灯を消すな全国ネット」の代表者会議がひらかれ、広く寄付への協力が訴えられた。
今年4月に同館を視察した橋下市長は同館の展示に「夢や希望が感じられない」などとして突如として補助金の廃止を打ち出した。同館の展示は橋下徹大阪市長が知事時代に視察した際の指摘をもとに、2011年3月にリニューアルしたばかり。
リバティおおさかの年間の運営費は約1億4000万円。このうち85%の1億2000万円が大阪府・市からの補助金でまかなわれてきた。これは大阪府・市の人権教育、啓発の大きな一翼をリバティおおさか担い、重要な公的役割を果たしてきたことの証に他ならない。
会見した成山治彦理事長は「現在の展示内容は府・市の担当者と相談しながら決めたもの。それが補助金廃止の理由というのは合点がいかない」としながら、これまでリバティおおさかが果たしてきた役割を踏まえて、大阪府・市に引き続き公的な支援を求めていくこと。一方で、公的支援のみに依存することなく「自立化に向けた努力」として、年間1億1000万円を目標に企業・団体をスポンサー、個人をサポーターと位置づけて、広く寄付を募り、加えて、これまで無料だった小中学生の利用料の有料化や入館料の値上げなども検討。同館を活用した各種イベント企画なども合わせて収入増をめざすことを説明した。
小頭芳明館長は「みんなの少しずつのカンパで支えられる博物館をめざしたい」とし「スポンサー、サポーターがどれだけ集まってくれるのか。日本の人権の試金石という思いで呼びかけたい」とのべた。
企業・団体に呼びかけるスポンサーは年間一口100万円(A)と10万円(B)の2種。個人に呼びかけるサポーターは年間一口6000円。当面2014年までの2年間をめどに寄付を募り、2年の運営実態を踏まえて2015年以降の運営継続を検討していくとしている。