部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
コラム | 2021年7月14日
オリパラが強行開催され、秋にはいよいよ総選挙という日程が予想されている。
東京都議選はフタをあければ、自民党の圧勝という予想が外れ、都民ファーストの惨敗予想がくつがえり31議席を獲得し、第2党に踏みとどまるという予想外の結果となった。
まさか小池東京都知事による計算尽くの入院ではあるまいが、病いを押して選挙戦最終日に都民ファーストを応援するという演出が功を奏したのか、惨敗ムードを一気に払拭させ、逆に楽勝ムードの自民党は、自公で過半数という目論見が大きく崩れるという結果となった。
「想像以上に菅首相の評判が悪い」とか、「ワクチン供給が右往左往の大混乱」。さらには、「何がなんでも五輪開催という強硬姿勢が嫌われた」など、自民敗因の原因が新聞・テレビを躍った。こんな報道を横目にしながら、「どこに東京都議選と関係してるのか」「政府や国の姿勢が、東京都議選にこれほど直結するのか」と思った方も多いのではないだろうか。
つまり東京ほどの影響力を持っている都議選は、国との関係を無視しては成り立たないのかと思ってしまう。ひるがえって大阪を見たとき、国との関係に一定の距離を置くからこそ、大阪維新への根強い人気が維持され続けているのかと勘ぐってしまう。ローカルパーティという地域政治の新たな息吹は、やはり有権者が求めているひとつの地域からの発信であることに間違いはなさそうである。
小池劇場を選挙戦の終盤の終盤に打って出て、辛うじて踏みとどまった都民ファーストも地域政党への一定の期待を集票につなげることができた証しなのかもしれない。
そこで、国では最大野党の立憲民主党だ。今回の東京都議選では、かなり踏み込んだ選挙協力を共産党と展開し、それなりに善戦した結果となった。東京五輪に対して、共産党は中止、立憲民主党は、延期か中止と訴え、有権者への支持へとつなげていった。秋の衆院選への流れという意味では、立共を軸とする野党協力をそれなりにつくりあげることが出来れば、結構な効果をあげるという事が明解になった都議選であったもしれない。しかし、このレベルでは政権への足がかりも難しく、自民党に変わるカードとしては物足りなさを感じざるを得ない。
前回の都議選で示された都民ファーストへの積極的な熱い支持に比べ、今回は到底及ばない雰囲気であった。しかし、自民・公明支持者でも菅首相を嫌い、五輪への不快感とワクチンへの動揺という有権者のフワッとした民意は、いきなり立憲民主党にまで届かない有権者たちとなり、その支持がとりあえず都民ファーストに流れたと見る向きが正しい検証のようだ。
低い投票率。コロナ禍による緊急事態やまん延防止という生活に一定の規制が強いられている社会。
政治不信はきわめて深く、それを自民党だけの責任にするのではなく、政治そのものが問われているというほどの危機的状況にあるという立ち位置を確認することである。
菅さんで闘うことが困難であれば、自民は新たなリーダーを擁立し、衆議院選挙へと突入していくことになるだろう。ひょっとすると小池さんを二階さんあたりが担ぎ出し、新たな保守政権の構想に打って出るやもしれない。この壮大な政治の主導権争いの渦中に合って、立憲民主党の立場で共産との連携だけでお茶を濁すような段階で良いのだろうか。
東京都議選で示された負けなかった都民ファーストの教訓に学び、自公政権批判の受け皿に成り得る政党に脱皮するためには何が必要か。大いなる議論を闘わせ、政権獲得への機運を高めてもらいたいとサポーターのひとりとして期待している。安倍・菅と続く官邸主導の政権がもたらした罪は深く、公文書の改ざんというモリ・カケ問題からサクラ疑惑、河井夫婦にわたった1億5千万円問題、コロナ禍への対応という数々の疑惑と失政のオンパレードにもかかわらず、それにとってかわる政権が登場しないばかりか、立憲の支持率へも反映されない現状だ。
大阪維新の10年を振り返ると国を動かす政治と地方政治とを分離し、それこそ国と地方という縦の力関係に重きを置く政党ではなく、国と地域を横に置いてフラットな関係による新たな政党を模索しても良い時期に来ていると思うのは、果たしてわたしだけなのだろうか。梅雨時にあれほどの土砂崩れが起こるほどの気候変動がいままであったのか。豪雨どころか、すさまじい雨と風は地球温暖化の影響かなど、恒常的な成長と終わりなき利潤追求という結果による自然破壊は、資本主義社会の限界を迎えていると言わざるを得ない現状である。未来への分岐点にこそ立憲民主党としての旗印が必要だ。