「何が差別か」早急にガイドラインを 松井知事と政策懇談

松井一郎知事と府連の政策懇談会が6月12日、大阪府庁でひらかれ、「何が差別にあたるのか」の部落差別のガイドラインづくり、実態把握のあり方、大阪人権博物館(リバティおおさか)の積極的活用などについて意見を交換した。

政策懇談会は年に1度ひらかれているもので大阪府から松井知事、小西禎一副知事、中原徹教育長らが出席。府連からは北口末広委員長はじめ執行部が出席した。

まず北口委員長があいさつし「昨年の懇談会では障がい者差別以外の差別についてもガイドラインをつくると積極的な答弁をいただいた。あれから1年が経過したが作業が遅れているのではないか。ぜひスピードアップしてほしい。差別をなくすとき大事なのは実態を把握すること。現実の正確な把握・分析なくしてよりよい方法は出てこない。今もネット上などで差別事象は頻発している。状況をしっかりとつかんでほしい」と求めた。

赤井隆史書記長が懇談のテーマについて問題提起。松井知事は差別のガイドラインについて、これまで事例収集を行ってきたが、事業者や私人間の事例が寄せられており何らかの対応が必要であること。事業者の行為については、まず障がい者差別についてのガイドラインを作成。その他の差別については、個別の人権課題ではなく横断的なガイドラインを検討していること。部落差別については人権審と並行して同推進の意見も聞いていきたい、などと回答した。

部落差別の実態把握については「当事者団体からのヒヤリングの他、ホームページでの一般公募など幅広く取り組む」などと回答し「安易に差別を行う人たちに対して、どれだけ傷ついているのか、意識を変えていただかねばならない」などとのべた。

リバティおおさかについては中原教育長が回答し、積極的活用案について7月いっぱいまでに一定の案を示したいなどとのべた。