部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
ニュース | 2019年5月20日
府連と吉村洋文大阪府知事との政策懇談会が5月17日、大阪府庁でひらかれた。吉村知事は鳥取ループ・示現舎による部落探訪について「許しがたい。学術・研究の名を借りてやっており大きな問題だ。法務局に削除を要請しているいまだ掲載されている」などとのべ、「表現の自由との兼ね合いはあるが、行政としてできることをやっていきたい」との強い姿勢を示した。
懇談会には府連の赤井隆史委員長はじめ役員が出席。大阪府からは吉村知事、新井純副知事、酒井隆行教育長らが出席した。
冒頭あいさつした赤井委員長は「昨年の府議会で松井一郎知事がヘイト、LGBTふくめて府人権条例をレベルアップさせることを表明した。これを継承するとともに大阪市でヘイト問題に国に先駆けてとりくんできた吉村知事の手腕にも期待したい。大都市機構のあり方だけでなく、人権、福祉、教育などのソフト面で大阪ならではの歴史をひもといてレベルアップをさせてほしい。都市部落が主流の大阪では困難を抱えた人が部落に集まり都市問題として大きく変貌してきている。特別対策ではなく府全体の課題としてまちづくりの役割を果たしていきたい。忌憚のない意見交換をお願いしたい」とのべた。
村井康利書記長が懇談会のテーマを説明。鳥取ループ・示現舎による「部落探訪」が学術・研究を標榜しながら差別情報を垂れ流している現状を紹介したうえで、▽今日的な部落差別、部落問題の現状認識▽部落差別解消推進法の具体化にむけた施策の推進▽あらゆる差別を包括的に禁止する条例の制定、被害者救済・支援▽2020年に実施予定の人権問題に関する府民意識調査▽学校現場における同和教育、人権教育の充実・強化などについて回答を求めた。
吉村知事は「同和問題をはじめ様々な人権課題にとりくんでおられることに敬意を表したい。有意義な懇談会にしたい。私は橋下府政、松井府政を継承すると府民のみなさんに訴え支持をいただいた。これまでの様々な議論や対策を基本的に継承していく」とのべたうえで基本項目について回答した。
意見交換では府連からインターネット上の差別的な情報が子どもたちに間違った認識を与えていることを指摘し、何らかの規制ができないかと問題提起。吉村知事は大阪市長時代に制定したヘイト対処条例に触れ、拡散防止で一定の成果は出ているが、今はネットが主流となっていると指摘。
府連が資料で示した鳥取ループ・示現舎による「部落探訪」について「報告も受けているし許しがたいものだと思う。学術・研究に名を借りて防御線としてやっており大きな問題だ。市町村と協働で法務局に削除要請をしているがいまだ掲載されている」「意図的に個人名がわかるようにやっており政治的意図も感じる。表現の自由の名の下にやりたい放題やっているのはおかしい」などと批判。国に法制度の早期実現に向けて要望するとともに、表現の自由との兼ね合いはあるが、行政としてできることをやっていきたいなどとのべた。