部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
ニュース | 2022年9月15日
府連と大阪市との政策懇談会が9月5日、大阪市役所でひらかれ、大阪市からは朝川晋副市長、三木信夫教育次長をはじめ幹部が出席。府連からは赤井隆史委員長、髙橋定書記長、大阪市内ブロックの代表らが参加した。
冒頭、朝川副市長があいさつし、「ネット上での誹謗中傷、部落差別を助長、誘発する書き込み、新型コロナウイルス感染症に伴う人権侵害など厳しい事象が発生している。いかなる人権侵害も許さないという視点をしっかりもって、差別のない、すべての人権が尊重される社会の実現につくしたい」とのべた。
赤井委員長は「水平社創立から100年、部落差別はいまだ撤廃されていない。大阪府がネット上の人権侵害防止で条例を制定し、有識者会議がとりくまれているがネット規制ができるのかは難しい課題。モニタリングなどが全国的にとりくまれているが、国で包括的な差別の禁止をうたう法制定には至っていない。地区内施設の跡地が売却され地域が変貌し新しい人権課題も出てきている。しっかりと議論をしていきたい」とのべた。
髙橋書記長が懇談会のテーマを提起。朝川副市長らが回答した主な内容は次のとおり。
▽特定の人や地域住民に対し心を傷つけ、人権を侵害する発言や投書などの行為は到底看過できるものではない。「差別事象対応マニュアル」の全職員への周知を図り、11月に課長級、課長代理級を対象とした地域でのフィールドワークを実施する。
▽インターネット上に特定の地域の所在地情報を掲載することは差別を助長、誘発しかねず断じて許されない。今年度からユーチューブ動画について直接削除を依頼しているが、地方自治体による対応には限界があり、国レベルでの対応が必要と考える。
▽昨年8月に発覚した戸籍不正事件で大阪市で1件の不正取得があり、不正取得者に対して通告、証明書の返還要請、被取得者への告知、説明をおこなった。「全通知制度」については、不正請求の抑止効果が期待できる一方、8士業の正当な業務に支障が出るおそれがある。事前登録型の本人通知制度について効果的な周知方法など検討していく。
▽学校選択制についてはアンケートを実施し、今年度末をめざし検証作業を進めている。市民意識調査で市民に忌避意識があることは課題と認識。事実と異なる風評や忌避意識で選択することのないよう区などと連携し啓発などのとりくみを検討する。
▽まちづくりに向けた未利用地の活用を検討するにあたっては、区が中心となって区政会議などの場での住民意見を踏まえて調整し活用方針を取りまとめる。