部落の高齢化、若い人たちの部落離れは、いまや全国的な共通の問題として挙げ
コラム | 2024年11月16日
ニュース | 2023年3月4日
「全国水平社創立100年の歴史的意義をふまえ、組織改革にとりくみ、人権確立社会の実現に向けて、部落解放運動の新たな飛躍をかちとろう」をスローガンに部落解放同盟第80回全国大会が3月3日、京都市内のホテルでひらかれ、代議員など約300人が参加。人権侵害の被害者救済、差別を禁止する人権の法制度確立に向けた運動方針を確認した。
あいさつした西島藤彦中央委員長は「ウクライナ、ロシアの戦争がはじまり1年以上が経過した。戦争は最大の人権侵害、あらためて戦争を止める行動をしていこう。狭山事件では鑑定人尋問を求める署名で40万人以上が寄せられている。より一層再審に向けた声を広げていこう」と強調。
「2016年の部落差別解消推進法で、あらためて部落差別をなくすことが訴えられたが、ネット上には今も凄まじい限りの状況がある。日本の人権状況は他国から見れば2周3周遅れだ。国連は20年におよんで日本政府に国内人権委の設置と差別禁止法の制定を求めてきた。国連が求めるものを国内法で実現できれば次の世代に『よき日』が見える社会が実現する」とのべ人権の法制度確立にむけて活発な議論を呼びかけた。
石川一雄さん、早智子さんが再審に向けた支援を訴え。石川さんは「なんとか第3次で勝利できるようご支援をたまわりたい。84歳の石川一雄は元気。無罪を勝ち取るまで天国にはいかない。石にかじりついても司法を動かす。みなさんのお力を借りて元気な間に無実をかちとりたい」、早智子さんは「署名は40万を超えた。署名は世論の声、裁判所も検察も目を凝らして見ていると思う。60年の狭山の闘いは最終段階。えん罪を晴らして両親の墓前に手を合わせる日が一日も早くきてほしい」とのべた。
赤井隆史中央書記長(府連委員長)2023年度の運動方針案を提案。全国水平社創立101年目からの部落解放運動の創造に向けて▽人権の法制度確立に向けた闘い▽「部落差別解消推進法」の具体化▽包括的な人権の法制度の確立▽統一自治体選挙に勝利▽狭山再審勝利に向けて事実調べを実現▽鳥取ループ・示現舎に対する控訴審闘争に勝利▽社会的課題の解決・地域共生社会づくり▽世界の水平運動の展開▽組織改革、などにとりくむことを提起した。
「統一自治体選挙で人権確立社会の創造をめざす政治勢力を結集、『全国部落調査』復刻版裁判に完全勝利し、差別や人権侵害の被害者を救済し、差別を禁止する人権の法制度の確立に向けた闘いを進めよう」との大会宣言を確認。北口末廣中央副委員長の閉会あいさつ。西島中央委員長の音頭で団結がんばろうをおこない、全国大会を終えた。