個人情報の不正取得事件の真相を報告

戸籍等の個人情報が大量に不正取得されていた事件に関わって府連拡大糾弾闘争本部会議(3月25日)、同和問題解決(部落解放)・人権政策確立要求大阪実行委主催の真相報告集会(3月26日)が相次いでひらかれた。中央本部で事件を担当する片岡明幸中央執行委員が特別報告を行い「事件は終わったわけではない。身元調査をなくす取り組みを進めてほしい」と訴えた。

片岡中執は不正取得された戸籍などの個人情報は「85%から90%は結婚相手と浮気調査に使われていた」とのプライム社長の証言を紹介し、全国各地で起きている「同和地区問い合わせ事件」と重ね合わせると、ほとんどが結婚相手の身元調査に使われているのではないかと強調。

これまでに明らかになっているだけで「プライム社」の2億3500万、「情報屋」の12億7000万円など莫大な利益をあげており、個人情報の不正取得・売買が一大ネットワークを形成したビジネスになっていることを指摘し、こうした身元調査や個人情報の不正取得防止のためには、取られた個人情報が何に使われていたのかの徹底した真相糾明が必要である一方で被害者は不正に取られた事実を知らない実態があることなどを指摘。

片岡中執は「これで事件が終わったわけではない。別のグループが同様の不正を働いている可能性も高い。ぜひ大阪のみなさんにも身元調査・個人情報の不正取得をなくす取り組みを進めてほしい」と強調した。

赤井隆史書記長(実行委事務局長)が基調提案を行い、大阪法務局、大阪労働局、調査業協会、各士業団体との意見交換など大阪の取り組みを紹介するとともに、今後の取り組みとして▽不正取得された被害者本人への「告知」の実施▽登録型本人通知制度の周知・啓発、登録者増の推進に向けて、府連・大阪実行委をあげてポスター、ワッペンなどを作成して普及啓発に取り組むことなどを呼びかけた。

●特集・戸籍不正取得事件