手拭いの配布一覧が改ざん 狭山事件で新証拠

狭山事件の弁護団は10月17日、東京高裁に対して被害者を後ろ手に縛っていた手拭いについての証拠を警察が改ざんしていたことを示す鑑定書など新証拠を提出した。

上の欄は1962年、下の欄が1963年の配布枚数を示す数字(左の写真)。石川仙吉さん宅の「2」を特殊なカメラで撮影すると、別の筆記具で書き換えられたことがはっきりとわかった(右の写真)

被害者が縛られていた手ぬぐいは市内の米穀店が得意先に配った165本のうちの1本。事件直後、石川さん宅からは手拭い1本が警察に提出されているが、それを検察は「義兄(石川仙吉さん)または隣家から都合をつけて警察に提出し、自分が殺害していない工作をした」と主張し、確定判決が有罪の根拠とした。

今回提出した米穀店の手拭い配布一覧表は、義兄宅に「1」と書かれていたものが、別の筆記具で「2」に書き換えられており、石川さんを犯人とするために警察・検察の手によって改ざんされた疑いが極めて強くなった。さらに隣家宅の備考欄にも「貰わないと云う」と書かれていた。

事件に使われた手拭いは石川さん宅のものでないことは明らか。裁判所は直ち再審開始決定を行うべきだ。

○解放新聞号外2013.10.18